紳士淑女の皆様こんばんは、テクマ!です。11月29日にテクマ!の3rdAlbum『Electric Suicide』が遂にリリースされました!ですので、今回のおセンチ日記では前回と前々回に引き続き、アルバム各曲に参加しているゲストについてお話していきます。
9 曲目『以心電信』はほぼすべてが生演奏です。しかし、元になっているのは96年にテクマ!として最初に作成したデモテープのトラックです。まずはザ・シロップのリーダーであり、GUIROでも活躍する名古屋の奇才、松石ゲル氏が東京に来た際に、このトラックに乗せてドラムを叩いてもらいました。下北沢にあるGuard Islandというスタジオは全室壁が木でドラムの鳴りがいいので、ここに彼を連れていって録音しました。お次はベースです。THE JETZEJOHNSONのナカザワ君は、David Bowieやイエローモンキーの音に深い理解を持っているベーシストなので、彼に頼みました。彼の親戚が所有するビルの地下にある、彼の作業場にて、まずはデモを彼のDigiral Performerに録音し、それに合わせて部分ごとのベースラインを考えつつラフに録音していきました。後日、テクマ!のレコーダーを持ち込み、ベースアンプシミュレーターのBass PODを通して本番の録音を行いました。ここではベース直結の音とPODを通した音を両方録音し、ミックスで部分ごとに違う比率で混ぜています。そしてピアノ録音。ナカザワ君の作業場の隣には親戚が所有するベーゼンドルファーという高級ピアノが置いてある部屋があるので、このピアノを、テクマ!バンドのメンバーでもあった川井ケン氏(最近では大塚愛の「チューリップ」のPVで踊っています。)に演奏してもらいました。彼は普段はとても手数が多いのですが、ベーゼンを弾かせたところ、そのあまりの音の良さに手数が減りました。その音を活かすような演奏をする気になったそうです。これはテクマ!所有のRODE NT3で録音しました。
これらの音に元のデモテープに入っていたシンセ・ストリングスを加えてミックスを行い、一度トラックは完成し、ライヴでもこのトラックで演奏をしていました。が、やはり間奏以後にソロ楽器が欲しくなり、前作『SURVIVOR』における『兄弟』に続いてNATSUMENの AxSxEさんにギターソロを弾いてもらうことにしました。自由が丘のCIRCLE SOUNDSというスタジオでギターソロの録音は行いました。アンプの前にアタマを外したShure SM58をマイクプリのVTB1を通して設置し、空気感を録るために少し話した位置にNT3を設置しました。この日にはギターソロ部分だけを録音したのですが、ソロ以後の歌からエンディングにかけてが少し寂しくなってしまったので、後日ソロ以後のギターも同様に録音しました。また、演奏はしていませんが、 10曲目の『紫の履歴書』はテクマ!が同スタジオにてYAMAHAのCPを使用した弾き語りを行い、それをAxSxEさんのPro Toolsで録音してもらいました。
以上でトラックのレコーディングは終了したのですが、この後も重要な録音がありました。それはアンビエンス・サウンドの録音です。打ち込みで作った音というのは、演奏をマイクで録音したものとちがって、空気を通っていません。ライヴの際には大音量がライヴハウス中の壁などに反射し、結果として空気感のある音になるために、聴いていても物足りなさはないのですが、打ち込みで作った音を家のシステムなどで聴くと、演奏をマイクで録音したものに比べると空気感が少ないため、物足りなく感じるのです。これを補うために、青山の「月見ル君想フ」というライヴハウスにリハーサルなどの始まる前の時間にお邪魔し、PAシステムを通してトラックを再生し、最もいい感じの音が聴こえる場所にステレオのマイクを設置し、会場の空気感を含んだ音を録音しました。これを元のトラックと混ぜることで、どこで聴いても空気感のある音が得られるわけです。
といったわけで完成した『エレクトリック・スーサイド』。みなさま存分にお楽しみ下さい!
